洗車 |
8月26日(火) |
疲れは残っていましたが、午前中の早い時間に洗車をしました。私共は自ら洗車をすることは、ほとんどありません。ディーラーでオイル交換をしてもらう時に、洗車してもらっておしまいです。ワックスをかけることもありません。
しかし昨日の早朝に、滞在中のひたちなか市に戻るときに、濃霧が発生していました。視界は10m程度です。塩分を含んでいますので、到着してそのままシートカバーをかけるわけにはいきませんでした。車の艶がなくなってしまうからです。海岸線付近では、約3年で車の艶はなくなります。塩分のせいです。また塩分で車がさびる可能性があります。
シートカバーをかけることにより、これを防いでいます。仕事や遠征などの時以外、日常的に車を使用することはありませんので、シートカバーをかけることは、あまり苦になりません。それよりも車を紫外線から守るメリットの方が大きいと思っています。例えば、ヘッドライトのカバーなどは、いまだに透明な状態で、黄ばみはまったくありません。
2011年式の車です。すでに14年が経過しており、街中で同じ車種を見かけることもほとんどなくなりました。今はまだ、単なるボロボロの中古車扱いですが、それを超えるとレトロで珍しい車になるでしょう。そうなるのを期待しています。
ただ、14年も経過すると、あちこちに劣化が生じてきます。その多くは樹脂やプラスチックでできたパーツです。現在も2か所のパーツのツメが折れています。また、サスペンションまわりもかなり劣化しています。私共の車は、乗用車では珍しいエアサスペンションが搭載されています。しかも電子制御で乗り心地のよさを実現しています。このエアサスは、10万キロから、運がよくても13万キロで寿命が来ると言われています。すでに2022年の10月に4本とも新品に交換済みです。
しかしそれでも足回りからは、いまだにコトコト音が聞こえてきます。調べてもらったところ、フロントのアッパーアームのブッシュが劣化して切れてしまっているためでした。今もそのまま乗り続けていますが、もう少しひどくなったところで交換になるでしょう。サスペンションまわりの交換は、かなりの費用がかかりそうです。
ハイブリッド用のモーターのバッテリーも、限界が近づいていますので、メーターの動きを気を付けてモニターしています。こちらも交換には、かなりの費用がかかりそうです。
シートは本革製です。メンテナンスを時々しないと、劣化してひびが入ってしまいますので、今日は洗車のついでに、シートのクリーニングとワックスがけを行いました。年に2回の割です。本革は、シートばかりでなく、ダッシュボードもそうですが、そこはメンテナンスの必要がないようです。
ボディーを洗車していると、高速道路における、飛び石によるとみられる傷がいくつか見受けられますが、気にしないことにしています。既に18万キロに近い走行距離なので、今更、車を下取りしたとしても、査定は限りなくゼロに近いでしょう。それよりも気に入った車を最後まで乗りたいと思っています。
先日、市内を走行中に、前を走行していた車が、交差点のないところで、突然右折の合図を出したので、衝突しそうになりました。警告音とともにスピードメーター内に「ブレーキ!」というメッセージが表示されました。すでにその時には、車自身の判断で急ブレーキに介入していたようでした。危うく事故になるところを助けられました。
年代としては古いのですが、性能面から見ると、かなりのパワーがあります。高速道路のサービスエリアから本線に合流するアブローチでは、あっという間に、本線を走る車と同じ速度域に達することができます。飛ばすことが目的ではなく、安定して高速道路を走るために、どの速度域からでもアクセルを踏めば加速してくれるのは、大変心強いです。
当面の目標の走行距離は20万キロです。メンテナンスを怠らなければ、30万キロは問題ないでしょう。 |
仮設プラネタリウム(関市まなびセンター 岐阜県関市 8月23日から24日) |
8月25日(月) |
岐阜県関市のまなびセンターにおいて、直径12メートルドームにメガスターゼロ投影機を仮設して、投影を行いました。8月23日(土)から24日(日)の2日間です。前回が7月5日(土)から6日(日)でしたので、約1か月半ぶりでした。
前回は病気の関係で、解説には施設の先生に入ってもらい、お休みしましたが今回は現場に復帰しました。緊急入院したときには、今年のプラネタリウム投影はたぶん無理だろうと考えていましたので、こんなに早く現場に復帰できるとは、思ってもいませんでした。
下で記述した、通院時の検査結果からの判断です。滞在先のひたちなか市から、車を運転して岐阜県関市まで走り、ホテルに2泊し(今回は3泊)2日間投影をして戻ってくることが、どんなに大変か、今回改めて気づかされました。
周囲の人々は、新幹線を含む公共交通機関を使用したほうがよいとのアドバイスが多かったです。しかしながら、1時間に1本程度しか走らないローカル線(ひたちなか海浜鉄道)の電車を待ち、両手に重い荷物を2つ以上抱えて駅のホームを歩くことのほうが、患っている内臓に負担をかけると思っています。車での移動は、高速道路にさえ乗ってしまえば、ほぼ自動運転です(100キロから、渋滞中の停止まで制御してくれます)。アクセルもブレーキも踏むことはなく、ハンドルに軽く手を添えているだけです。
それでも体に負担をかけないために、車中泊はやめて、1泊多くホテルに宿泊することにしました。それ以上の宿泊は、経費の持ち出しが多くなり過ぎます。何のために投影の仕事をしているのかわからなくなるので、これがぎりぎりという判断です。
昼間の高速道路を関市まで走るのは、久しぶりでした。これまでは夕方から夜にかけて走っていました。こんなに遠かったっけ・・・と思いました。首都高速での渋滞を避けるため、夜明け前にひたちなか市を出発し、横浜の大黒パーキングエリアで仮眠をしたのち、横浜市内で簡単な用事を済ませ、再び高速道路に入ります。多めの休憩をしながら、関市に到着したのは夕方になっていました。そのままホテルに入ったので、体の疲れはあまり感じませんでした。
夏休みの最後の時期でしたが、観客は比較的多めでした。投影後半部のテーマ解説は「空から降ってくる石」と題して、隕石について解説しました。岐阜県ではこれまで5例の隕石が確認されています。現在国内で確認されている隕石の数が54個ですから、比較的多めといってよいでしょう。それらについても詳しく解説しました。
投影に使用したコンテンツは、これまではAdobe Flash Professionalを使用して制作していましたが、サポートが終了したせいか、私共のノートパソコンでは走らなくなってしまいました。そこで、定番のパワーポイントを使用して、コンテンツを作成しています。まだ使い慣れていないせいか、このソフトウエアでは、動画の再生が今ひとつです。前述のソフトは、複雑できめ細かいのですが、動画の再生は得意でした。
23日(土)の夜は、市民天体観望会でした。参加者は驚くほど多めでした。観客席の大部分が埋まるほどでした。7月でも同様だったそうです。人口約8万の地方都市で、しかも午後7時から開催の観望会に、これほどの参加者が集まるのは驚異的です。
「夏の星雲・星団を見よう」というテーマでしたが、空の方は水蒸気が多く雲が多めでした。星雲・星団は見ることができませんでしたが、夏休みのひと時を、屋上で皆さん楽しむことができたようでした。
いろいろな方々から大丈夫ですか・・・と声を掛けられました。また毎回見に来てくださる常連の方々からは、差し入れまで頂戴してしまい、恐縮してしまいました。
小学校1年の女子児童が、投影の合間にやってきました。夏休みの自由研究で、学校に提出するとみられる成果物を持ってきて見せてくれました。それは、自作したピンホールプラネタリウムでした。また、プラネタリウムに関してもいろいろ調べたらしく、こどもの視点で記述していました。その調査能力の高さに大変驚かされました。
もうひとりは、毎回見に来てくれる、小学校高学年の女子児童です。夏休みを利用して、東京のプラネタリウムを見に行ってきたそうです。東京に行ったら、この施設のこの解説者を訪ねなさい・・・と以前から伝えておいたのですが、それを実現したようでした。
そして、もうひとりの女子児童は、継続的にある天体の観測を続けています。それを自由研究としてまとめて、学校に提出したそうです。観測対象の天体の模型まで自作して、レポートをまとめている様子に、そのアイディアも含めて感心してしまいました。ここまでやるのか…と思った次第です。
いずれの児童も、その将来をとても楽しみにしています。彼女たちに共通しているのは、母親やご両親のサポートがとてもしっかりしていることです。女子児童だけでは、その取り組みはとてもハードルが高いものです。例えばどこかの施設に調査に行くにしても、保護者がいなければ児童一人では行くことすらできないからです。時間を割いて、しっかりとこどもさんと向き合っている姿は、とても素晴らしいと思います。
復路は一気に帰ってきました。これ以上の宿泊することは、ビジネスとしてみた場合に赤字になるからです。次回の投影日も、同じパターンの行動を想定しています。今回は、施設でのイベントがあったため、日曜日の最終回後に、1回追加で投影がありました。すなわち、土曜・日曜とも1日5回、合計10回の投影です。1回あたり40分間の投影ですので、体に負担がないといえばうそになります。しかし、ゴールデンウィークの時の投影の方が苦しかったように思いました。
今にして思えば、そのあたりから、急激に体調が悪くなっていたようです。よく無事でひたちなか市まで帰ってくることができたと胸をなでおろしています。今回も、休憩を取りながら、結果として夜通し走ることになりました。疲れましたが、体の方は今のところいつもと同じ状態です。すなわち、患っている内臓は、相変わらずの状態ということです。
プラネタリウム解説者として、今後どうこうということは、今は何も考えていません。自らの体調も含めて、流れに任せるだけです。あれこれ心配していたら何もできません。万一最悪の事態になったとしても、すべては自分の判断であり自分の責任です。受け入れることにしています。 |
通院 |
8月16日(土) |
昨日8月15日(金)が通院の日でした。前回の7月12日(土)以来、約1か月ぶりです。月遅れ盆でしたので、道路の渋滞や病院の待合室の混雑などが予想されました。いつもより1時間前に出発しましたが、道路は渋滞がありませんでした。走った時間帯のタイミングがよかったのでしょう。病院は、午前中は混雑していたらしいのですが、私共の予約は午後だったので、閑散としていました。
予定よりも早めに検査が始まりました。先生の診断も早まりました。検査も診断も待ち時間がほとんどなく、早めに病院を出ることができたので、助かりました。
検査結果を見ながらの先生の診断では、緊急入院時に比べれば、はるかによい状態ですが、7月の通院時に比較すると、よくも悪くもなっていないとのことでした。私共からも、気になることをいつくか質問しましたが、それらに対して丁寧に回答していただきました。
今後は、なぜこのように内蔵が劣化したのかを探るために、検査をしたいとのことでしたので、次回の通院時に、日程を調整して短期間の検査入院をすることになります。今後の治療を今以上に効果を上げることを目的としているようでした。何かと費用がかかりますが、仕方がありません。
病気をもたらした内臓の機能が、いつ停止してしまうのか、それはわかりません。それは、私共の人生の終わりを意味します。治療の効果を上げたいということを聞いて、少し驚きました。私共が想定していた人生の終わりよりも、さらに長生きをさせてあげたいという意味に受け止められたからです。
すでに70歳を過ぎた老人が、私共が想定しているより、長生きすることがよいことなのかどうかは別として、先生のコメントには心が動かされました。感謝した次第です。
人生の終わりがいつなのかがわかれば、それから逆算して、いろいろなことを片づけられるのですが、そうはいきません。自らの体調を判断しながら、あとに残された者が困ることがないように、身の回りの整理をしながら、今の取り組みを続けていきたいと考えています。
病院の近くに、和菓子店があります。そこで「かりんと饅頭」を買って帰るのが恒例となりました。外側がカリカリしており、中にはあんこが詰まっていて、おいしいものです。ただ、早めに食べてしまわないと、湿気を吸ってカリカリ感が失われるので、保存には注意が必要です。賞味期限は24時間が一般的だそうです。それを過ぎたら、オーブントースターで1から2分焼くとカリカリ感が復活するようです。 |
外国人観光客から見た日本 |
8月14日(木) |
テレビはあまり見ません。1週間の間に合計して5時間程度です。ほとんどの時間は、太陽面撮影、その画像処理、絵、そしてピアノ練習に使ってしまいます。災害が起きた時など情報を得るために、ニュースを見ることはありますが、テレビドラマや映画を見ることはほとんどありません。例外は大河ドラマと、プレバトの水彩画だけです。芸能人でも、絵が抜群に上手な方が何人かいるからです。
寝る時間も比較的早めですが、最近は寝る前にスマートフォンでYouTubeを見ることが習慣となってしまいました。その中でも興味を持っているのは、〇〇ジャパンとか、〇〇日本といったタイトルの、外国人観光客から見た日本のイメージを紹介するものです。似たような動画がたくさんあります。
ただ、それらのいつくかの動画を見ているうちに、共通点もだいぶ見えてきました。そこで感じることは、はたしてそれらの動画が本当にあったことなのか、あるいは作り話なのか、はっきりわからないということです。ストーリーに沿った実際の映像はほとんどなく、関連性のある動画が使用されていますので、説得力という点から見るといまひとつです。
ストーリーの多くは、何らかのきっかけで主人公が日本に興味を持って、日本を旅するというものなのですが、必ずと言っていいほど、財布やパスポートを紛失します。ホテルのスタッフや、親切な通りすがりの日本人が、交番などに案内して、最終的には紛失した時と同じ状態、すなわち、お金もクレジットカードも、パスポートもすべて無事で戻ってくるというものです。
主人公たちの多くは、成田、あるいは羽田空港に到着すると、まずその清潔さと、人々がたくさんいるにもかかわらず、秩序がある静けさに驚かされます。空港のスタッフは皆親切で、笑顔を絶やさず、心を癒されるというものです。レストランに入ると、その味の良さに魅了されます。また、おしぼりや水が無料で提供されることにも衝撃を受けるようです。
都心に向かう電車に乗るときには、皆列を作り、降りる人を待ってから乗車することにも驚くようです。そして時間通りに運行される電車、車内ではだれ一人騒がず、携帯電話での通話もしない。自国とは比較にならないくらい清潔で静かという印象を持つようです。高速道路で都心に向かうバスでは、運転手が親切で、穏やかな運転、そして道路が滑らか、クラクションを鳴らす車がいないことにも驚きを隠せないようです。
ホテルに着くと、フロントスタッフの丁寧な対応、清潔な室内、そして、便座が温かい多機能トイレにも感激します。街に出れば、夜でも一人で歩ける治安の良さ、ごみ一つ落ちていない歩道、横断歩道で歩行者を優先するドライバー達、いたるところにある自動販売機などにも感心するそうです。
コンビニに入れば、清潔で明るい店内、整然とした商品の陳列、信じられない価格(外国人から見ると安く感じるようです)でのお弁当や、おにぎり、そしてサンドイッチ、丁寧なスタッフの対応などに感激するようです。観光地では、その伝統と建物などの美しさに驚愕し、道に迷うと、すかさず助け舟を出してくれる、親切な日本人が多いこと。
これらの体験の積み重ねから、わずか1週間程度の滞在でも、自国に戻ると日本ロスになり、それまでの生活の基準が音を立てて崩れるということのようです。夜の一人歩きは危険を伴う、交通機関は遅れるのが当たり前。コンビニでの買い物では、スマートフォンを見ながら対応する店のスタッフなどなど、日本でのあたたかい体験が忘れられなくなるというものです。
作り話なのか、本当なのかは、定かではありません。しかし、一方で、外国人観光客が増えている現状、そして、有名な観光地ばかりでなく、本当の日本の日常を体験したいといって、地方を旅する観光客まで出てきました。コンビニのおにぎりや、たまごサンドなどは、大変人気があるようです。
これらは来日した観光客による、SNSへのアップが影響しているようです。YouTubeの中では、日本の人々が礼儀正しく、秩序があり、外国人にも親切にする背景などが語られることもあり、それはそれで参考になります。
今年の春、用事があり東京に出た時に、浅草の浅草寺に立ち寄りました。車で行ったので、近くの駐車場に車を止めて、仲見世通りを歩いてお土産屋さんに立ち寄るつもりでした。しかし、外国人観光客が多くて、歩けたものではありませんでした。これでも平日です。仕方がなく、並行して走っている、一本隣の道路を歩きました。
外国人観光客は、ますます増加していくことでしょう。富士登山のように、安全を最優先して規制を厳しくする、入山料を徴収するなどといった対策が、有名観光地では必要になってくるのではないでしょうか。すでに取り組みが開始されているのかも知れませんが、ひとつの場所に観光客が集中しないように、他の場所や、地方の観光地に誘導するような仕組みの構築なども必要でしょう。
桜のシーズンに、京都の醍醐寺に行ったことがありましたが、外国人観光客も多く、立ち入り禁止の敷地内に、平気で侵入して桜を撮影していたので、注意をしたことがありました。一部ではありますが、我が物顔でふるまう観光客のマナーは、見ていると腹が立ちます。ちなみに最近では、京都に行くことはなくなりました。あまりにも観光客が多すぎて、自由に行動できないからです。
観光地の地元の人々にとっても日常生活を乱されず、外国人観光客にとっても、快適に観光できるような仕組みが、試行錯誤しながらでも構築されることを願っています。 |
色付け |
8月12日(火) |
この色付けの作業を、本来はなんというかわかりませんので、表題のタイトルとしました。下絵をもとに、30号キャンバスに色を付け始めたわけです。昨日からです。しばらく使用していなかったアクリル絵の具ですが、各色をチューブからパレットに出してみると、1年半も放置しておいた割には、乾燥していませんでした。そのまま使用できます。
予備の絵の具や筆も、ある程度ストックがあるので、すぐに作業に入ることができました。ただ、常用していたパレットをどこにしまったのか記憶がありません。思い当たる場所を探しましたが、出てきませんでした。仕方がないので、ほかの物で代用しています。時間があるときに画材店に足を運ぶつもりです。
絵の具を使用して、筆を使う感覚は、最初はぎこちなかったのですが、2日目で慣れました。それまでの感覚が完全に戻りました。昨日は、星空の背景になる、漆黒のバックグラウンドを塗り、その上に散光星雲や恒星を散らしました。今日は、木星表面のエッジの大気のグラデーションと、その模様に取り組んでいます。
恒星のエッジのぼかしや、惑星の大気のグラデーションは、エアブラシを使用すれば簡単に表現できます。スペース・アートを描いていた頃は、それを多用しました。しかし、作業用の気密性の高いマスクをしていても、エアブラシを通ることにより、粒子状になった絵の具を鼻から吸い込んでしまいます。健康に悪いので、今は、エアブラシを使用しないと決めています。
筆のみで、例えば大気のグラデーションを描くのは至難の業ですが、テクニックを駆使して何とか、それらしい感じに仕上がりました。しばらくは、この木星の大気の模様に取り組むことになるでしょう。
前線が停滞しているために、九州や山口県などでは線状降水帯が発生しているようです。昨夜のニュース映像では、熊本県などで、土砂災害や、道路の冠水などの影響がすごかったようです。九州自動車道を走っている際に、見覚えのある地名において、被害が大きかったようです。被災された方々には、謹んでお見舞いを申し上げます。
私共の滞在先では、昨日も今日も曇り空ですが、いつ降ってくるかわからない空模様なので、気をつけています。気温はさほどではありませんが、湿度が高く、快適とは言えない状況です。被災地の状況を配慮すれば、贅沢は言っていられませんね。1日も早い復旧をお祈りしています。 |
エスキース(下書き)の完成 |
8月11日(月・祝) |
下の7月29日(火)のところで記述した、30号キャンバスに描く題材ですが、大きく変更してしまいました。対象とする題材そのものを変えたばかりでなく、背景にイメージしていた天の川も見合わせてしまいました。背景に持ってくるのは木星です。かなり大きな木星となります。
下書きは昨日完成させました。今日から色を付ける作業に入ります。アクリル絵の具は、ここしばらく使っていませんでした。最後に完成させた絵は、金剛力士像/金峯山寺です。2024年1月31日(水)のことでした。その絵を今見ると、よい絵とは言えないな・・・というのが率直な感想です。
約1年半ぶりにアクリル絵の具を使用するので、最初のうちは感覚が戻らないかも知れませんが、背景の木星を描き終わる頃には慣れているでしょう。キャンバスが大きいので、完成までには時間がかかりそうです。
日本列島には東西方向に前線が停滞している関係で、8月8日(金)の夕方あたりから、天気が悪い状態が続いています。今は曇り空ですが、雲の流れのシミュレーション動画を見ると、まもなく雨が降り出します。降ったりやんだりの1日になるでしょう。
天気が悪いので、太陽面の撮影はお休みです。撮影と画像処理の時間をほかのことにつかえるので、比較的のんびりと1日を過ごすことができます。しかし、数日間撮影しないと、太陽面がどうなっているのか気になります。連日晴天が続くと、撮影から画像処理までが大変ですが、逆に天気が悪いと撮影したくなるので、わがままですね。 |
雷雨 |
8月9日(土) |
昨日は天気の状態がとても不安定でした。太陽面の撮影を終える頃から、西の方に湧き出した積乱雲は、あっという間に発達し、頭上にまで達しました。降ってきそうだなと思ったので、撮影を終えた望遠鏡を急いで片づける準備をしましたが、間に合いませんでした。雨粒がぽつりぽつり、次第に大きな粒になってしまいました。
いつもであれば、使用した望遠鏡を拭きあげます。塩害で錆びることを防ぐためですが、その時間すら確保できませんでした。雨はしばらくして止みましたが、望遠鏡は、雨粒がついた状態でカバーをかけたままです。西の空には、雨雲らしきものが見えていたので、カバーの上から、ビニール袋をかぶせました。
夜になり、日付が今日に変わる頃になると、雷鳴とともに、屋根をたたきつけるような雨で、ものすごい音がしていました。これが数時間続いたのですが、そのあいだに、いつの間にか眠りについてしまいました。
エアコンはかけていませんでした(この夏、エアコンを使ったのは1回だけです。それも1時間程度)が、明け方になって部屋の中には、ひんやりとした空気が漂っていましたので、その冷気で目が覚めました。
今朝はよい天気でした。朝食と散歩を済ませると、いつもの時間よりも早く太陽面の撮影に入りました。昨夜の雨で、望遠鏡がどうなったか気になっていたためです。大丈夫でした。
早い時間から撮影したので、気流の状態は期待していませんでした。滞在先では、10時から13時頃までが気流のよい時間帯です。しかし、予想に反して気流の状態は、とても落ち着いていましたので、拡大光学系も、いつもより高拡大で撮影しました。
これだけの労力と時間をかけて、いったい何の役に立つのだろう・・・と常に自問自答しています。体の不調を配慮すれば、ほかのことにそれらを費やした方が、よいのではないかという考え方も存在します。薬で治療を続けていますが、時々、自らの人生の終わりが近づいていること自覚するときがあります。70歳を過ぎているので、体のあちらこちらに不具合が出ています。また、切ないことや悩み事もたくさんです。
年を取るにつれて、精神的な面も成熟し、それらは解消されると思っていましたが、そうではありませんでした。まだまだ、未熟な証拠ですね。仏像の絵にひたすら取り組んだら、何か見えてくるものがあるのかも知れないと思っていましたが、そうでもありませんでした。病気が深刻だったせいか、最近では何かとマイナス面に物事をとらえるようになり、いけないことだなと思っています。
本日撮影した画像は、こちらからご覧ください。 |
光学系のクリーニング |
8月4日(月) |
朝起きると、あたり一面霧の中でした。視界は5メートル程度です。曇っていますが、雲の流れのシミュレーションを見ると、11時頃から晴れてきそうです。確かに雲が切れてきて、時折、太陽が顔を出すようになりました。
ここ数日間かけて、光学系のクリーニングを行いました。以前は1日で終わらせていたものですが、年を取ったため、作業が負担となってきました。毎日少しずつ作業をしています。
天体望遠鏡、カメラレンズとボディーなどの全てです。大変な量になります。今は全部を使用するわけではないのですが、手放すタイミングでもないので、保管しています。
本来は、梅雨の時期に入る前に行いたかったのですが、入院のタイミングと重なってしまったので、それどころではありませんでした。梅雨が明けて、すぐにやったほうが良かったのですが、体力が回復しなかったので、今になりました。
無水アルコール(エタノール)とシルボン紙(レーヨン短糸を紙と同じ製法でシート状にしたクリーニングペーパーで、光学機器の清掃に用いられる)で、丁寧に拭きあげていきます。
経験のいる作業ですが、私共はそこまでノウハウを持っているわけではありません。自己流ですが、教え子のひとりが、光学関係の仕事についているので、拭き方を教えてもらったことがあります。おかげで、今は光学系に傷をつけずに、かなりきれいに拭けるようになりました。
太陽面の撮影を引退するときに、全ての光学系を、複数のところで引き取ってもらうことになるのではないでしょうか。それまでは手元に置いておきます。約3か月に一度の割で行っていたのですが、今回は間があいてしまいました。カビが発生しそうなものもあったので、少しびっくりしました。クリーニングを終えた光学系は、密閉できるビニール袋に乾燥剤とともに入れて、湿気の少ないタンスの中などに保管しています。
上の画像は、クリーニングを終えたCanon EF70-200 f2.8L ISⅡというカメラレンズです。最近では、撮影自体を行っていないので、タンスの中で眠ったままです。もったいないですね。
ポーターブル電源もチェックしました。Jackery(ジャクリ)1500という機種です。使用目的は、天体写真撮影の遠征時における、望遠鏡やレンズヒーターの電源用です。2022年1月に購入したものです。リチウムイオン電池で約1500WHです。100V電源が取れるほか、USBや12Vもとれるようになっています。
充電回数は800回です。購入してから3年半が経過していますが、まだ4回しか充電していません。おそらく私共の寿命より長く使えるでしょう。
オプションでソーラパネルがあります。2枚ありますが、展開するとかなりの大きさになるので、災害時に使用することになるでしょう。ディスプレイには入出力のワット数と、容量が何パーセントあるかの数値が表示されるので、大変便利です。今は、停電時が主な使用目的になっています。
太陽面の撮影に使用している赤道儀は24Vで駆動しますが、屋外の100V電源を使用しているので、このポータブル電源は、ほとんど押し入れから出たことがありません。 |
台風9号 |
8月2日(土) |
台風9号は、関東地方に接近したのち、北東の方向へ進路を変え、銚子市の沖合を通過して、次第に離れています。昨夜は風雨がかなりの激しさでした。庭にそのままにしてある天体望遠鏡も心配でしたので、昨日の夕方のうちにTelGizmosのカバーの上から、特大ポリ袋をかぶせておきました。
最近では、このポリ袋を使用するのが習慣になっています。ホームセンターで購入したもので、「特大ポリ袋」という名称です。幅110センチ、長さは2メートルあります。厚手のもので丈夫にできています。これでも赤道儀のピラーの底までは、カバーができませんので、赤道儀がいかに大きなものかがわかると思います。
昼間は、はずしてしまいますが、夕方になると、TeleGizmosごと覆ってしまいます。TeleGizmosのカバー自体が結構なお値段です。夜露から守り、このカバー自体を長持ちさせるためです。ただし、昼間もこの特大ポリ袋をかぶせておくと、湿気がこもってしまいそうなので、はずしてしまいます。
台風9号の影響で、午前8時頃まで、断続的に雨が降ったりやんだりしていましたが、今は快晴に近い状態です。太陽面の撮影をしないつもりでいましたが、どうやらできそうです。
海は大しけの状態が続いています。この状況は津波警報の前からです。低気圧や台風が海上で発生すると、海がしけるのでわかります。この間、漁師さんたちは船を出すことができません。この関係で、近所のスーパーでは新鮮な魚が入荷しなくなります。海水浴場も遊泳禁止が続くでしょう。早く本来の状況に戻ってほしいと思います。 |
桃 |
8月1日(金) |
山梨の農園から桃が届きました。今年は収穫が早かったようですが、その分、例年より小ぶりのような気がします。
この桃の存在を知ったのは、ある方からプレゼントでいただいたのがきっかけでした。それ以来毎年夏の終わり頃を目安にオーダーするようになりました。
ひとつ味見をしてみました(画像の左下の空間があいているのは、そのためです)が、みずみずしくジューシーで、とても甘くておいしい桃です。こどもの頃も含めて、これ以上おいしい桃に出会ったことはありません。
スーパーなどに出回っている桃の平均価格は、1個あたり200円から400円だそうですが、この桃の価格は、さらにその上を行きます。送料がかかるので仕方がありませんが、もったいないようにも感じています。
2箱分頼むと、食べ終わるまでには時間がかかり、劣化しそうなので、1箱が限界です。2箱頼むと送料が無料になりそうなので、次回はどうしようかと考えているところです。
すなわち、今シーズンにあと1回オーダーするということです。この年になって、各地のおいしいものを食べたいと思うようになりました。最近は通販を積極的に利用しています。 |
津波警報 |
7月31日(木) |
昨日、7月30日(水)の朝、ロシア・カムチャッカ半島で発生したマグニチュード8.7の地震の影響で、9時30分頃には、津波注意報が出されました。後に警報に切り替わりました。スマートフォンには、何回かアラートが入ってきました。
それによると私共が滞在する地域では、津波の到達時刻は10時30分頃で、波の高さは約30センチと予測されていました。小さい頃に住んでいた場所は、今よりもさらに海より(道路1本隔てて海でした)でした。30センチの高さの津波警報は、その頃も出ていましたので、それらの経験から、避難はしませんでした。太陽面の撮影の準備中でしたが、そのまま作業を続行しました。
市役所の対応は、とても早かったように感じました。屋外放送塔から流れる放送の内容では、海には近づかないようにとのことでした。近くには海水浴場もあるので、ライフセーバーをはじめとする関係者の皆さんは、対応に追われたのではないでしょうか。警報に切り替わった直後には、すぐに市内15か所に避難所が開設されました。その中には、統合されたために、現在は別の目的で使用されている小学校などが含まれていました。その小学校までは歩いて5分程度の距離にあり、私共が滞在する場所と同じで標高が23mです。
今回の津波の高さなら問題ないのですが、東日本大震災クラスの津波の場合は、高台を乗り越えてきそうなので、その時には貴重品だけ持って、さらに内陸部に避難することになるでしょう。まわりには、今以上に標高の高い場所はありません。これも海岸線に住むリスクのひとつです。
近くの住宅街の中を、パトカーが放送をしながら巡回していました。海には近づかないようにとの放送です。市役所といい、警察といい、ずいぶんと対応が早くて見事だな・・・と思いながら、太陽面撮影の作業をしていました。
1960年5月23日(月)にチリ南部で発生した超巨大地震(マグニチュード9.5)による津波のときです。三陸海岸では、津波の高さは8メートルを超えたそうです。全国で大きな被害が出ました。私共は記憶がありませんが、その際私たち家族は、家からすぐ上の磯崎灯台の高台に避難したことがあったそうです。津波の時には、一度、潮が引くと言われていますが、かなりの沖まで潮位が下がり、普段は水面下にある岩が露出したのを、姉が高台から目撃したと言っていました。
今回の津波警報に伴い、避難所に行かれた人々、そして、交通機関の一部が運転見合わせとなったことにより、帰宅時間にそれに巻き込まれた人々など、さまざまな影響が出たようです。東日本大震災の時の記憶が脳裏に焼き付いているからこそ、このような対応になったのでしょう。
海岸線の地域で滞在するということは、夏は涼しくてとても過ごしやすいのですが、このようなリスクを常に頭に入れておく必要があるということです。次は台風9号を警戒しなくてはなりません。 |
鉛筆画21作目(興福寺 乾漆八部衆立像(阿修羅)) |
7月29日(火) |
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今回の作品も、完成までは早かったです。2週間で完成させました。この作品も先のグループ展の折に売れてしまいましたので、再び描きました。前回描いた作品は、2024年6月18日(火)のところにアップしていますので、興味のある方は、比較してみてください。
阿修羅像を描くのはこれが3回目です。何度描いても難しいものだなと感じています。その理由はお顔にあります。少年のような清楚な顔立ちの中で、笑っているようでもあり、怒っているようでもあるその表情を、本物に近づけるのは至難の業です。鉛筆のラインが0.2ミリ異なると、表情がガラッと変わってしまうので、何度も修正を行っています。
参考とした資料が小さいので、デッサンは大変ですが、デッサンでは限界があるので、鉛筆で陰影をつけながら、お顔を何度も修正します。やっとここまできたので、やめましたが、それでも実物とは微妙に表情が異なります。
阿修羅像については、2023年11月13日(月)のところで詳しく触れていますので、興味のある方はそちらをご覧ください。そこにある絵は、20号キャンバスにアクリル絵の具で描いた絵です。背景に火星と、そのバックに星空を持ってきています。
鉛筆画は、ひとまずこれで中断です。30号キャンバスのストックが1枚あるので、これから予定している個展に向けて、仕上げるつもりです。題材はすでに決めているのですが、背景のイメージがまだ固まっていません。たぶん、天の川を背景に持ってくると思うのですが、イメージを固めるまでは、デッサンを見合わせています。どうなりますやら・・・。 |
北九州のうどんチェーン店 |
7月26日(土) |
北九州市小倉南区に本社を置くうどんチェーン店は、地元では人気のうどん屋さんです。私共が移動式プラネタリウムの出張投影を行っていた際、北九州のさまざまな施設から、たくさんのオファーをいただきました。その中でも規模が大きかったのは、スターフライヤーがキャンペーン・イベントとして実施した、星空をテーマとしたものです。
JR有楽町駅前と、JR小倉駅のコンコースの両方で行われました。特に小倉駅でのイベントは、同社がメディアにプレスリリースを出したため、たくさんの報道陣が集まり、大変な騒ぎとなりました。おかげで、開催期間中はすべて満席(移動式プラネタリウムのイベントは、大変人気があり、私共がいくとほとんどの施設で満席となっていました)となりました。ちなみに、スターフライヤーも、小倉南区に本社を置く航空会社です。
北九州で仕事をしていた際に、散歩などをしていると、上記のうどんチェーン店をよく見かけました。あるとき勇気を出してお店の中に入ってみると、そこは、九州でよく見かけるうどん屋さんのスタイルでした。
ごぼ天うどんというメニューが気になり、かしわおにぎりとともに食べてみましたが、ゴボウのてんぷらがとてもおいしくて感激しました。地域にもよりますが、九州のうどんでコシの強いうどんを食べた記憶がほとんどありません。宮崎のうどん屋さんでも、場所によってはコシのまったくないうどんがあったりします。しかし、とてもおいしいうどんです。コシの強い四国の讃岐うどんとは対照的です。
以来、仕事のオファーをいただくたびに、そこでうどんを食べるのをとても楽しみにしていました。最近では、東京や千葉にも進出しています。またこの秋には埼玉にも出店が予定されているようです。
最近になって、このうどんが懐かしくなり、食べたいと思うようになりました。特に入院していた時にその傾向が一段と強かったように思います。通販で冷凍のものを取り寄せました。ついでにぼた餅もです。このお店の名物デザートだそうです。
さっそく食べてみましたが、その頃食べたものよりもコシが強く感じられました。冷凍用にそのようにしているのかも知れません。しかしそれは期待通りのおいしさでした。ぼた餅もとてもおいしいものでした。しばらくは、楽しめそうです。できればなるべく早く、北関東にも出店してもらいたいと思っています。 |
太陽黒点の高解像度画像 |
7月25日(金) |
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途中でブランクはあったものの、私共は若い頃から太陽面の撮影に取り組んできました。20代前半、水戸のプラネタリウム館に勤務していた頃、プラネタリウムの付属施設として、5メートルドームの中に、20センチF12(焦点距離2400mm)屈折望遠鏡(五藤光学製)が入っていました。夜、利用者に月や惑星などの天体を見ていただくことが目的でした。
望遠鏡は、絶えず使用していないと、特に駆動系などの調子が悪くなるので、仕事の傍ら、太陽黒点やプロミネンスの撮影を行っていました。今のようにデジタルカメラなどありません。ミニコピーというフィルムで撮影して、自分で現像します。写真屋さんに現像を依頼すると、目的にそぐわぬ現像処理をされてしまうためです。印画紙へのプリントも自ら行っていました。このようにして得られた写真ですが、太陽面の粒状斑をとらえるのは、至難の業でした。
その点、今のハードウエア・ソフトウエアは、当時と比べると処理がはるかに楽です。デジタルカメラや画像処理の進歩、そして何より、望遠鏡の光学的性能が格段によくなったことで、粒状斑をとらえることは、10センチ以上の口径の望遠鏡を使用すれば、さほど困難なことではありません。
太陽の粒状斑は、太陽の表面に見られる小さな粒状の形状をしています。みそ汁を熱するとブクブクと丸い模様ができます。それと同じような現象が太陽の表面でも起こっています。対流によって作られ、幅は約1000キロ(横浜・下関間くらいの大きさ)、寿命は約3分から10分とされています。
粒状斑は、口径13センチ以下の屈折望遠鏡では、どちらかといえば丸く写る傾向にあります。しかし、私共の使用するTOA150B(高橋製作所製)という屈折望遠鏡は、この口径において、世界最高の性能を誇ります。5倍の拡大光学系を使用しても、ピントの山がはっきりとわかります。拡大光学系の性能のよさも一役かっているのでしょう。粒状斑は、上の画像のとおり、多角形に写し込むことができます。
ここ2日間は、気流のよい状態が続いています。気流がよいときには、拡大率を上げることができます。今日は5倍の拡大光学系も使用しました。画像処理のパラメータも見直し、やっと満足できる画像を得ることができました。若い頃から目標としていた、粒状斑を高解像度で、画像に収めること。それが約50年かかって達成できました。
今後は、大黒点が出てきたときに、高解像度の画像を得たいと考えています。今日撮影したほかの画像は、こちらをご覧ください。 |
大洗マリーナのレストラン |
7月24日(木) |
天気はよかったのですが、昼前に出かける予定があったので、太陽面の撮影は休みました。しかし、ネット上をチェックしてみると、太陽面には、まるで虹のようなループ状の美しいプロミネンスが出ていました。Hα太陽像だけでも撮影できないかと思い、急いで機材を準備し、眼視で見てみましたが、すでにそのプロミネンスは消滅しかかっていました。タイミングが悪かったようです。機材はすぐに片づけました。
入院する前に、救急車を呼んでもらったり、入院中にもいろいろとサポートをしてくれた何人かにお礼をするため、大洗マリーナのレストランに一席設けました。イタリアンです。事前に予約をしておきました。退院後は入院費も含めて、何かと出費がかさみますね。
店内は、とてもおしゃれな雰囲気で、料理もおいしいものでした。ボリウムもかなりありましたので、満足のいくものでしたが、塩分を制限されている私共にとっては、どれも塩味が強いように感じました。
お店の中はとてもゆったりとしていました。少なくとも、店内にいる限りは、逗子か葉山のマリーナにいるような雰囲気です。ただし、一歩外に出ると、そこはまさに、都道府県魅力度ランキング最下位が定位置の、茨城県の海岸線です。おしゃれな逗子・葉山・鎌倉の海岸線とは異なります。夏になると葉山の御用邸のあたりから、鎌倉まで走るのが恒例でしたが、滞在先では、海岸線をドライブすることはほとんどありません。
テラス席もあったのですが、暑くて食事をするどころではありませんでしたので、室内でいただきました。ここまで回復して、おいしく料理を食べられるようになったことは、よかったと思っています。お店の雰囲気に合わせて、アロハシャツを着ていきました。表に出るときには、何着かのアロハシャツを、今年は常用することにしています。
下の画像は、そのテラス席から見たマリーナの様子です。遠くに大洗~苫小牧航路を運航する「商船三井さんふらわあ」が見えています。 |
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太陽面撮影に必要なパーツ類 |
7月23日(水) |
太平洋高気圧の勢力が強く、毎日安定した天気が続いています。朝起きて雨戸をあけると、気持ちのよい青空です。このところの太陽面の撮影も5日連続です。大きな黒点が出ていないのが少し残念です。少々疲れてきましたが、暑さのことなどは考えずに撮影に取り組むようにしています。
気流の状態はとても安定しています。今日は特によく、通常は3倍の拡大光学系を使用するのですが、それに加えて、5倍の拡大光学系も使用しました。粒状斑がパソコンのモニター上ではびっしりです。
下の画像は、天体望遠鏡のほかに、太陽面の撮影に使用するパーツ類です。USB接続で使用するカメラのほか、ケーブル、ACアダプタ、ハーシェルプリズム、拡大光学系、接眼レンズ、カルシウムK線モジュール、Hα太陽望遠鏡用のブロッキングフィルターなどが並んでいます。このほかに、4Kモニターのパソコン、延長コード、テーブル、椅子などが必要となります。天体望遠鏡は設置したままですが、これらのパーツは毎日のように、部屋や物置から出し入れしなくてはなりません。大変です。
若い頃は、プラネタリウムの仕事の傍ら、五藤光学の20センチF12(焦点距離2400mm)の屈折望遠鏡を使用していました。5メートルドームに入っており、ドーム内の空間は余裕がありました。パーツ類を収めるラックも備わっていたので、朝、ドームのスリットを開けると、あとはパーツ類を取り出し、望遠鏡に取り付けるだけでした。ドームがあることは、本当に助かりますが、個人用のドームは小さいので、夏場は、暑くなる傾向にあります。太陽面の撮影には、どうなのでしょうか。
遠征して夜間に天体写真撮影をする場合も、荷物が多いのですが、太陽面の撮影においても、パーツ類はそれと同じくらいの量になるかも知れません。唯一異なるのは、忘れ物をすることがないということです。出し忘れても、部屋や物置から取り出せばよいだけです。遠征の場合は、忘れ物をすると大変です。特にカメラやバッテリーを忘れると撮影そのものができなくなります。私共も過去に何度か経験しています。
暑さの中での太陽面撮影ですが、午前中の早い時間から開始すると、あとの時間が有効に使えることと、暑さもさほどではないので、最近は比較的早い時間から、撮影を開始することにしています。今は、望遠鏡もパソコンもカメラも、全てが安定しているので、撮影に集中できています。
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夏場の太陽面撮影 |
7月22日(火) |
梅雨が明けて以降、滞在先のひたちなか市は、毎日安定した天気が続いています。太陽面撮影が連日続くと、少し休みたいと思うほどです。天候が悪くて撮影できないときには、撮影したいと思うので、わがままですね。
薬の効果なのか、最近では毎日早起きするようになりました。そのおかげで、活動するのも早い時間からとなりました。朝の日課である散歩は、以前に比べると距離を短くしていますが、そろそろもう少し延ばしてもよいのかも知れません。朝食前に、1時間ほど鉛筆画に取り組みます。朝は集中力があるのでよいと思っています。
朝食の後は、晴れていれば、太陽面の撮影に入ります。撮影の準備から始まり、撮影、撤収まで含めると、午前中いっぱいかかります。今日は、明らかに暑さがこれまでと異なります。ただし、海から吹いてくる風が冷たいので、撮影していてもさほど汗はかきません。今は、撮影が終わって部屋で一息ついています。室温は29.5度ですが、風が涼しいので、エアコンは今日も必要ありません。
午後からは、撮影した画像の処理と、ピアノ練習、そして再び鉛筆画にむかいます。これが出かける用事のないときの、私共のルーティンです。現在の仕事は、関市まなびセンターでのプラネタリウムの投影のみです。この年になっても仕事を継続できるのは、ありがたいことです。早く復帰したいと思っています。
夏場の太陽面の撮影は、汗だくになります。機材も温度が上がるので、特にパソコンなどは注意が必要です。赤道儀も含めて、最近は安定して動いています。トラブルが続くときには重なるものですが、今はそのタイミングではないようです。気流の状態は安定しており、眼視で見る限りは、太陽面の周縁部の揺れは感じません。
拡大撮影でも3倍の拡大光学系が、いつでも使用できるレベルです。モニター上で、気流のよい瞬間に、粒状斑がフワッと浮かび上がる様子は見事です。
夏場は、特に太陽面の撮影が大変です。私共が撮影しなくても、世界中の誰かが解像度の高い画像を得ていると思うと、やらなくてもよいのではないかと思うこともあります。それでも他で撮影された素晴らしい画像を見ていると、自分でも撮影したいという思いが強くなり、撮影を続けているわけです。プラネタリウムの解説に使用するという目的は、今は薄れてしまいました。
大黒点や、大きなプロミネンスの噴出、フレアの発生する瞬間などを撮影できればよいなと思っています。暑くても今後も継続します。かなり日焼けしました。病気を抱えているとは、とても思えないでしょう。 |
鉛筆画20作目(新薬師寺十二神将立像(真達羅)) |
7月19日(土) |
関東地方は昨日、梅雨明けとなったようです。今日は朝からよい天気です。今はお昼少し前ですが、室内の温度計は28度を示しています。エアコンをかける必要はありません。窓は開けたままですが、海からの冷たい風が入ってくるので、爽やかな感じです。ほかの地域の皆さんには、なんだか申し訳ないような気がしています。
夏涼しいのは、海岸線地域の特権のようなものですが、その代償として塩害が無視できません。多くの物がすぐに錆びてしまいます。また、台風時の風の強さは想像を絶するものです。
今日は、太陽面の撮影も早めに終わらせました。撤収作業もです。今は、部屋に戻って一息ついているところです。気流の状態がよかったので、パソコンのモニター上でも、粒状斑がよく見えていました。画像処理は午後からにしますが、おそらく解像度の高い画像が得られたのではないでしょうか。画像処理が終わる夕方か夜には、太陽面写真集のページにアップできると思います。
熱源を撮影するわけですから、撮影中はかなりの暑さになります。しかし体への負担はさほどではありません。このくらい体を動かしていた方がよいのではないかと思っていますが、本当のところはよくわかりません。
鉛筆画の20作目が完成しました。新薬師寺の十二神将立像です。この作品は2月15日(土)に完成させたものと同じものです。先のグループ展の時に売れてしまったため、再度描きました。興味のある方は、このブログ「星雑記」の2月15日のところをご覧ください。ほぼ同じレベルの完成度です。
デッサンを独自の方法で行っています。ただし、時間が相当かかります。何度描いても同じようなクオリティーになるように工夫しています。そして実物そっくりになるまで、修正を加えます。これで新薬師寺の十二神将立像は全てそろいました。今後予定している個展において、全て展示する予定です。作品が完成したのは7月14日(月)です。
前回の19作目の作品の完成が7月7日(月)でしたので、わずかに1週間で完成させたことになります。これまでの最速です。ただし、費やしている時間が長いので、時間で測れば、完成までには同じくらいの時間を費やしています。現在はすでに次の作品に入っています。個展はしばらく先ですが、30号キャンバスが1枚白紙の状態なので、今取り組んでいる作品を早めに完成させて、再びアクリル画に取り組むつもりです。 |
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来客 |
7月18日(金) |
昨日は、首都圏在住の星仲間のひとりが、私共が滞在中のひたちなか市まで、遊びに来てくれました。以前から会うことを約束していたのですが、私共が病気になってしまったこともあり、延期になってしまいました。やっと約束を果たせてホッとしています。
最近の天体写真撮影の遠征では、いつもその方と一緒です。最後に遠征したのは、昨年の10月20日(日)のことです。場所は妙義山の麓です。紫金山・アトラス彗星の撮影が目的でした。それまでにも、伊豆最南端の石廊崎、日光の戦場ヶ原、福島県田村市の星の村天文台、美ヶ原高原などで天体写真撮影を行ってきました。体調を崩してからは、遠征を見合わせています。
午前中に太陽面を撮影する様子を見てもらいました。そのあと、日立市のおさかなのおいしいお店にお連れして、お寿司とアジフライを食べました。このお店のアジフライは絶品なのですが、今回出されたものは、少し揚げ過ぎだったように思います。でも両方ともおいしかったです。
楽器を持ってきてもらい、20分ほど演奏してもらいましたが、そのクオリティーと音色のよさに圧倒されました。また、私共が日頃練習している電子ピアノでも演奏をしてもらいました。同じ電子ピアノとは思えないような音色に驚きました。もちろん生ピアノに比較すれば見劣りするのでしょうが、初心者の私共にとっては充分すぎるものでした。
そのあと、私共の演奏もみせてほしいとのことで、演奏したのですが、さすがにクオリティーの高い演奏を披露してもらったあとでは、緊張して(緊張することはめったにないのですが・・・)ふだん通りに弾くことはできませんでした。いくつかのアドバイスをもらいましたので、今後に生かしたいと思っています。
卓球がそうなのですが、年を取ってから始めた方々は、どうしてもフォームのぎこちなさが気になります。私共は中学の頃から先輩に叩き込まれたので、打ち方の基本は身についています。おそらくピアノもそれと同じで、この年になって自己流で始めても、たいしたことはないのは承知しています。しかしそれでも、ひとつの取り組みとして今後も続けていく予定です。ピアノを弾けるようになったとして、だから何だ・・・と言われそうですが、自分自身はそれでよいと思っています。
太陽面の撮影ですが、眼視で見た時には、太陽の周縁部の揺れも少なく、条件としては悪くないと思ったのですが、拡大撮影したものを画像処理してみると、粒状斑が流れていました。思ったほどの気流の状態ではなかったようです。拡大撮影の画像はボツとして、アップしませんでした。
首都圏から比較すると、とても涼しいらしく驚いていました。今日も朝から涼しい風が吹いています。久しぶりに、とても楽しい1日でした。体調をできるだけ早く元に戻して、再び遠征できるようになることを約束しました。 |
手紙 |
7月16日(水) |
本日、滞在先に手紙が届きました。実は手紙が届くのはわかっていました。関市まなびセンターの方から連絡をいただいていたからです。7月5日(土)・6日(日)のプラネタリウムの解説に入れなかったことを心配しての手紙です。
人口約8万人の地方都市です。首都圏などのプラネタリウムに比較すれば、プラネタリウムの利用者は少ないのですが、それでも毎回見に来てくださる常連さんがいます。私共が今回、体調を崩して7月のプラネタリウムにおいて解説ができなかったので、常連さんから、励ましのメッセージをいただいたり、このように施設を経由して手紙をいただくことは、プラネタリウムの解説者冥利に尽きると思っています。誠にありがとうございました。
手紙には、私共に対する心あたたまるメッセージが書かれていました。それと同時に、差し出された方にとっては、大変うれしい出来事が書かれていました。それを読んだ私共も大変うれしく思った次第です。ご本人が継続して取り組んだ、地道な努力が実を結んだようです。たいしたものだと思いました。返事を書きました。明日投函しますので、数日後に届くでしょう。滞在先は、郵便事情がよいとはいえないので、時間がかかります。
先日まで入院していたので、病院のスタッフの皆さんの、患者さんの命に直結するような仕事内容には、頭が下がりました。それに比べたら、私共の仕事は、人様の役に立っているのだろうかと、疑問に感じるものです。もちろん、必要であるから、自治体がプラネタリウム施設の運営を継続されているわけですが、病院のようにそこまでシビアではありません。
ここまでプラネタリウム解説者を続けてくると、何のためにこの仕事をしているのかは、あまり考えなくなりました。ただ単に黙々と解説を続けているだけです。解説中は、今は無心です。
解説を始める直前まで、頭の中では何も考えていません。解説の中身は場内案内を始めると自然に出てきます。あとは、時計をチェックしながら、頭の中の引き出しから、ユニットになっていて、この話なら何分で話すというファイルをセレクトして、声にして出力するだけです。
今回、病気をしたことで、解説者としての仕事もこれでおしまいかなと思っていましたが、次の検査結果次第で、早めに復帰できる希望が出てきました。今の目標は、ここまでやってきた仕事を中途半端で終わらせないことです。 |
台風5号 |
7月14日(月) |
昨日の7月13日(日)に、小笠原諸島近海で発生した台風5号ですが、当初の進路予報では、滞在先のひたちなか市付近を直撃する気配でした。そこで、昨日のうちに、庭に設置してある天体望遠鏡の大きな方、すなわちTOA150B屈折望遠鏡とPENTAX MS-55i赤道儀を、強風で倒れないように対策をしておきました。
この屈折赤道儀は、手で押したくらいでは、びくともしませんので、強風でも倒れることはないだろうと思っています。しかし、この望遠鏡を保護するTeleGizmosの天体望遠鏡カバーは、面積が大きいので、強風にあおられると、それとともに望遠鏡自体が倒れてしまう可能性を否定できません。
それを防ぐために、カバーのゆとりのある部分を細いロープで望遠鏡自体に密着するようにしました。これでおそらく、強風にあおられることもなく、転倒防止にはなったと思います。隣に設置してあるピラー仕様のマークX赤道儀は、今まで台風が来ても倒されたことはありませんので、こちらに関しては心配していません。海岸線の台風の時の風の強さは、想像を超えるものです。
さて、台風ですが、当初の進路予報に比べて東寄りに進んだようです。ひたちなか市の沖合、約250キロの海上を通過していきました。この関係で、午前中は雨風でしたが、午後からは穏やかになり、風も止んでしまいました。一安心です。ただ、今後の台風を配慮すれば、いずれにしても対策は必要ですので、今回のような措置をするつもりでいます。
さて、この屈折赤道儀は、きわめて貴重品です。しかし、この望遠鏡以上に価格が上昇しているのがHα太陽望遠鏡です。後付けでダブルスタック仕様(Hαフィルターを2枚重ねにすること。こうすることにより、太陽面のコントラストが劇的にあがります)にしたこの望遠鏡は、全てがアメリカ製ということもあり、現在では驚くほど高価になっているようです。円安のせいでしょう。いずれのハードウエアも大切に使用しなくてはいけないと思っています。
明日も天気が悪そうなので、カバーを取り付けた望遠鏡は、そのままの状態としておくつもりです。何事もなくてよかったと思っています。 |
通院(7月12日) |
7月13日(日) |
昨日は通院の日でした。退院してからちょうど1か月、前回の通院から3週間ぶりです。この1か月の間に、筋力がだいぶついてきました。ただし卓球練習に励んでいた頃に比べると、筋肉はだいぶそぎおとされています。しかし、日常生活に支障ないレベルまで回復してきたので、体はかなり楽になりました。
いくつかの検査を経て、先生から診断結果をうかがいました。その間、待たされること約1時間です。相変わらず病院は、患者にとっては待つのが仕事ですね。
患っている内臓の数値データを見せていただきました。だいぶ改善されています。前回もそうでしたが、改めて見てみると、救急車で運ばれた時の数値データは、今回の約27倍も高いものでした。高いほどよくないということです。とてつもない数値で、よくこれで生きていたなと、今も思っています。しかし、今でも健康な方の一般的な数値データに対しては、まだまだです。
先のゴールデンウィークの時に、関市まなびセンターにおいて、プラネタリウムの投影がありました。思えば、その頃からかなり悪くなっていたようです。5月4日(日)の市民天体観望会の時には、苦しくて座って解説することができず、立って解説しました。もちろん、その頃も病院には通っていたのですが、今の大きな病院ほどの施設は整っていませんでした。あの状態で、車を運転して、関市から滞在先のひたちなか市まで、よく帰ってこれたなと、胸をなでおろしています。
今は、その時に比べたら体調はかなり良くなっています。医師から説明を受けた後、水分量を今の時期だけもう少し増やしてもよいかどうか、また仕事に復帰できるとすれば、いつ頃になるのかを尋ねました。
水分量は、いまより増やしてもよいとのことでした。仕事への復帰時期ですが、予想していたより、かなり早く復帰できそうで驚きました。復帰というのは、滞在先から関市までの車での移動も含まれています。今の状況で、復帰の話をして怒られるのかなと思っていましたので、一安心です。
最終的には、次の通院の時の検査で判断するということになりました。医師からの許可というよりも、これはアドバイスととらえています。この性質の話は、最後に判断するのは自分自身であり、仕事復帰するのは自己責任だと考えています。先生にも私共の考え方を、そのようにお伝えしました。
あいだが空いてしまうと、正直面倒くさいという思いもあるのですが、プラネタリウム解説者として50年以上続けてきて、最後の終わり方が中途半端ではいけないと思っています。体力の限界がくるまで、きちんとこの仕事をまっとうしたいと考えています。復帰の時期に関しては、次の検査結果をみてから、お知らせしたいと思います。
先日の7月5日(土)、6日(日)の投影は、現場に立つことができず、施設の先生にピンチヒッターをお願いしました。私共の具合が悪いことを知った、常連さんの方々からは、メッセージをいただいたり、お手紙(ただし、まだ私共の手元には届いておりません。時間がかかります。)を頂戴したりしました。ありがたいことだと、感謝しています。勇気づけられました。 |
ピアノ練習その後 |
7月11日(金) |
入院している間に、すっかり弾けなくなってしまったピアノです。記憶を頼りに鍵盤に向かいましたが、2曲ともあるところまで行くと指が止まっています。何度やっても同じことでした。
楽譜が読めないので、youtube動画でその部分を確認しながら、今日まで練習を繰り返してきました。やっと2曲ともその部分を弾けるようになってきました。ただし、その部分まで行くと、脳が考え込んでしまった状態で指を運ぶせいか、テンポが遅くなってしまいます。滑らかに弾けるようになるには、まだまだ時間がかかることでしょう。
ピアノの練習は、車の運転と似ていることろがあります。慣れてくると、ハンドルさばき、シフトノブ、アクセル、ブレーキ、ウインカーなどには、自然に手が伸びていきます。ピアノもこれと同じで、最初は脳から指令を出しているのですが、弾きなれてくると、そのうち自然に手が動くようになります。
唯一異なることは、車の場合は手足が操作する機器の形状がすべて異なりますが、ピアノはどの鍵盤も形状が一緒で、位置だけが異なります。そのため、指が自然に動くようになったとしても、ある時に突然忘れてしまうと、ヘタすると元通りに弾けなくなるようです。弾き慣れてくると、脳は指に任せっぱなしになるので、どの鍵盤を弾けばよいのかを、すっかり忘れてしまうのでしょう。
それを防ぐには、毎日ピアノに向かうことだと思いますが、そうもいかない場合があります。2から3日程度なら何の問題もありませんが、さすがに3週間もの間病院にいると、すっかり忘れてしまうようです。
ここまで戻すのに約7週間もかかってしまいました。時間を無駄に費やしたようにも感じていますが、そもそも、ピアノ練習とは、そのようなものだと考えるようにしています。
2022年9月からピアノの練習を開始しており、今年9月で3年目が終わろうとしていますが、まったく上達していないな・・・と感じています。ただ、せっかく取り組み始めたのだから、今後も継続したいと思っています。
ひとつの仕事が一段落したので、その時間も使えるようになりました。今は、太陽面の撮影・画像処理、鉛筆画の制作、そしてピアノ練習の3本柱です。
今日のように天気が悪いと、ピアノと鉛筆画だけを朝から晩まで交互に繰り返しています。だいたい2時間もすれば、集中力が切れるので、そのタイミングを見て、どちらかに切り替えています。当分の間、この取り組みが続くでしょう。時間だけは、たっぷりあるのが高齢者の特権なのかも知れません。 |
鉛筆画19作目(新薬師寺 十二神将立像(因達羅)) |
7月9日(水) |
今日は、朝から薄曇りの空です。太陽は出ていますが、撮影したとしてもコントラストが悪そうなので、太陽面の撮影はお休みです。太陽の西縁に浮かんているプロミネンスが気になるところではありますが、空のコントラストが悪いと、クオリティーの高い画像が得られないので、あきらめました。
鉛筆画の19作目が完成しました。新薬師寺の十二神将立像(因達羅)です。因達羅(インダラ)は、左手を腰に当てて、右手に鉾を持っています。十二神将立像は、これで全部描いたことになります。6月25日(水)から鉛筆画を再開しました。退院してから約2週間後のことです。途中描きかけで入院してしまいました。再開してから完成までは早かったです。7月7日(月)に完成しました。モデルとした画像は、顔のディテールがよくわからなかっため、特に目の部分を想像で描いています。
新薬師寺十二神将からは、卒業したいところですが、先のグループ展の際に、1作売れてしまいましたので、今後に予定している個展に向けて、12体全部をそろえておく必要があります。完成後すぐに、その売れてしまった作品に取りかかりました。
一度描いた作品を、再度描くのは気がのらないところですが、今取り組んでいる鉛筆画は、私共にとってはハードルが高いので、そのような感覚はありません。新たな気持ちで描き始めています。
再開した際には、鉛筆を走らせる感覚がこれまでとは異なるものでしたが、描いているうちに線も安定してきました。今では、本来の感覚を取り戻しています。アクリル画も描きたいところではあるのですが、キャンバスがスペースを取るので、しばらくは見合わせています。少なくとも、鉛筆画は、今取り組んでいる作品以外に、仏像をあと1体描くことになるでしょう。
体調は、穏やかによくなっている感じがしていますが、次回通院して検査をしてみないとよくわかりません。散歩も含めて、体に負荷をかけないように気をつけてはいるのですが、動けるようになると、どうしても無理をしがちです。 |
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45キログラム |
7月7日(月) |
今日は朝から曇っていますので、太陽面の撮影はおそらくお休みです。海岸線特有の霧が出ていますが、窓を開けると、冷たい空気が部屋に入ってくるので、暑くはありません。それでも昨日は、暑く感じましたが、その日だけです。あとは暑さ知らずです。この夏はまだエアコンを使用していません。
さて表題の数値ですが、これは、私共が入院しているときに測定した体重です。その数値を聞いたときには衝撃的でした。そこまでやせてしまったのかとびっくりした次第です。いくら私共が70歳をとうに過ぎたとはいえ、この数値はあり得ないな・・・と思った次第です。10キロ近く痩せてしまったことになります。
入院中は、点滴の管が3本、そして尿道にも1本管を通され、身動きができない状態でした。寝返りを打つにも管が邪魔して一苦労でした。骨と皮だけです。筋肉はすべてそぎ落とされてしまった感じでした。
退院した直後に、ショッピングモールを歩いていた時です。退院前にも履いていたズボンを履いていたのですが、歩いている間に床までずり落ちてしまい、恥ずかしい思いをしました。今もベルトをしないと落ちそうです。
入院前から食欲がなく、入院中も食事と水分量が徹底的に管理されました。ただし、食欲がないので、病院の食事は食べることができませんでした。栄養士さんが2日に1度くらいの割で、病室に来られて、何が食べたいかを尋ねます。アイスクリームのようなさっぱりしたものと答えたら、夕食に本当にアイスクリームを出してくれました。・・・しかし、それも途中で飽きてしまいました。それは市販品の約半分の量です。そして、夕食はそのアイスクリームただひとつだけでした。それで充分でした。
退院してから約1か月が経過しようとしています。今は食欲もあり、逆に抑えるのが大変です。医師は、太らないようにと指示を出されましたが、さすがに45キロでは生活ができないので、徐々に体重を増やしています。水分量も制限していますが、夏の暑い時期の制限はかなり厳しいものです。自分の体のためです。
次の通院の時には、医師にもう少し水分を増やしてよいかどうかを尋ねるつもりです。一時は危険な状態が続いていたので、よくなりつつある今の体調を考えれば、病院のスタッフの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
すでに日常の生活に戻っています。それがどれほどありがたいものか、入院した後ですから実感しています。退院後に取り組み始めた鉛筆画が完成しましたので、明日以降にアップします。 |
仮設プラネタリウム(関市まなびセンター 岐阜県関市 7月5日から6日) |
7月6日(日) |
2日間無事に投影が終わったと聞いて、ほっとしました。7月5日(土)から6日(日)にかけて、岐阜県関市の、まなびセンターにおいて、直径12メートルドームにメガスターゼロを仮設して、投影がありました。
投影後半のテーマ解説は「夏の星座と七夕伝説」そして、市民天体観望会の観望対象は、「月齢10の月を見よう」となっていました。ただし、投影を行ったのは、私共ではありません。施設の先生です。観望会の参加者は、多めだったようです。
私共は、退院して間もないので、はるばる関市まで車を走らせて、投影ができる体ではありません。投影後半部のテーマ解説、そして市民天体観望会のコンテンツは、事前に制作して施設の方にお送りしておきました。それをベースにして、解説を行っていただいた次第です。
投影を担当してくださった先生は、いつも私共の投影を熱心に見てくださっている方で、この方ならお任せしても大丈夫だろうと、ぜひにと、お願いしました。ただ、本人にとっては、相当なプレッシャーだったろうと思います。
真っ暗な中で、ドームスクリーンを見上げながら、時間を気にしつつ、矢印ポインタやパソコンを操作し、星座絵投影機のスイッチを操作しながらです。最新のプラネタリウムのハードウエアであれば、全てが全自動です。解説者は、自らのタイミングでCUEボタン、あるいはマウスをクリックしながら進めればよいので、解説に集中できるでしょう。
まなびセンターでの投影というのは、フルマニュアルといってよいでしょう。解説内容をマスターするだけでも大変です。その方なら、慣れればきっと上手に解説されるようになると思っています。
プラネタリウムの解説で、一番大切なことは、話術のテクニック等ではありません。私たち解説者に求められるのは、天文学の難しい話を、やさしくかみ砕いて、観客の皆さんに理解していただくことです。ただし、こどもさんだからといってなめてはいけません。低学年の児童ですら、宇宙に関することは、かなり知っているのです。その興味をさらに伸ばしてあげるように解説しなくてはいけません。
しかしながら、最も大切なことは、そのようなことではないのです。後輩の解説者たちには、それを教えたことはありません。時間がかかってもよいから、自分でつかみ取りなさいと説明してきました。
私共は、ある年代に、その最も大切なこととは、こういうことかということを学びました。誰かに教わったわけではありません。それ以降も、さらなる高みを目指して、これまで精進してきました。しかしそのうち、到達点などないことに気がつきます。そして今は、おそらく登山でいえば、頂上をいつの間にか過ぎて、下りに入っているはずです。
最後まで下れればよいのですが、途中で力尽きて倒れてしまうのかも知れません。それでは、はなはだ不本意ですね。はやくよくなりたいと思っています。次に通院するときに、医師にいつ頃現場復帰してよいのか、聞いてみようと思っています。・・・何を馬鹿なことを・・・と叱られそうですね。
常連さんの中には、心配してくださる方々もいらっしゃったようです。本当に申し訳ないと思っています。今回は、施設のスタッフの皆さんや、地元の教え子が気を利かして、動いてくれたので、大変助けられました。極力早い時期に現場復帰できればと思っています。・・・このまま引退するわけにはいきません。 |
7月3日の太陽面 |
7月5日(土) |
6月28日(土)頃から2日間にわたって、太陽の表面の北半球西のリム(縁)に大きなプロミネンスが見えていました。このプロミネンスとは関連性がないと思われますが、7月3日(木)にも、同じく北半球の西リムの低緯度に大きなプロミネンスが見えていました。
このプロミネンスは、高さが約40万キロですが、幅が広く、画像処理してみると写野からはみ出していました。ずいぶん幅の広いプロミネンスだなと思っていましたが、世界時の4時30分頃(日本時間13時30分頃)から噴出が始まり、しまいには太陽の直径分くらいの高さまで行って四散したようでした。
私共が撮影したのは11時40分過ぎでしたので、噴出の様子は見ることができませんでした。ずっとモニターしていることもできないので、そのような場面をとらえるのは、まれです。
太陽面の黒点の状況は穏やかですが、Hαで見た太陽面は、激しいので目が離せません。ちなみに、この日の東側のリムにおいて撮影したプロミネンスも、同じ頃に噴出したようでした。このプロミネンスは、眼視で見ると空中に浮かんでいるように見えたのですが、画像処理したら、太陽面とつながっていました。晴れた日に、毎日見ていないと、何があるかわかりません。これが太陽面の撮影の魅力なのかも知れません。この日の画像は、こちらからご覧ください。
今日と明日は、関市まなびセンターの投影日ですが、今回はお休みさせていただきました。2012年の5月から始めて以来、13年が経過しましたが、お休みさせいただくのは今回が初めてです。状況が状況なので、仕方がありません。施設の先生に投影を代わっていただきました。慣れない解説は、大変だと思います。申し訳ない気持ちでいっぱいです。
8月の投影をどうするかは、私共の体調も含めて様子を見ているところです。常連の皆様はじめ、施設利用者、関係者の皆様には、ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありません。 |
太陽面の撮影状況 |
6月30日(月) |
私共の撮影では、少なくとも6月28日(土)から29日(日)の2日間、太陽面の北半球西側のリム(縁)に巨大なプロミネンスが見えていました。目測で高さは約50万キロメートルです。地球の直径の約39倍の高さです。
なぜ目測ができるかというと、若い頃に使用していた20センチ屈折望遠鏡(五藤光学製)には、8センチの屈折望遠鏡が同架されており、そこにプロミネンス・アダプターを取り付けることができました。当時もこのアダプターは、大変高価でしたので、簡単に入手できるものではありませんでした。この装置に付属していたのが、プロミネンスの高さを測定するスケールです。毎日観測することにより、高さを測定する感覚が身につきました。
ただ、当時のプロミネンス・アダプターは、半値幅が広く、ダークフィラメントまでは見ることができませんでした。約50年が経過した今、自らの装置でダークフィラメントまで見ることができるようになるとは、夢にも思いませんでした。
さて、その巨大なプロミネンスは、今日の撮影時には、なくなっていました。この1日間のどこかで、宇宙空間に吹き上がったのか、あるいは太陽面の裏側に回って見えなくなったのかは、定かではありません。
いずれにしても、とらえることができてよかったのですが、欲を言えば、気流の状態がもう少し安定していたら、さらに解像度の高い画像を得られたのではないでしょうか。
今日の太陽は、黒点は多いのですが、どちらかといえば穏やかです。この時期は気流がよく、解像度の高い画像を得やすいのですが、その中でも、今日は、今シーズンの中では、ベストの気流の状態でした。大きな黒点が出ていないのが残念です。
晴天の日が数日続くと、さすがに撮影するのが疲れてきます。少し休ませてほしいと思いますが、それでも晴れれば望遠鏡に向かいます。赤道儀の調子も良好です。私共が撮影しなくとも、世界中の誰かが撮影しているので、だから何だという話です。今では、プラネタリウムの解説用に使用する太陽の画像のストックには、不自由しません。撮影する目的すら、失われつつある状況です。
オリジナリティーを発揮できるとすれば、ハードウエアの特性を生かした高解像度の画像の取得と、画像処理のテクニックでしょうか。しかし、世界中には、上には上がいます。きりがないですね。
そこへ行くと、絵の世界は、オリジナリティーを発揮しやすい分野だと思います。鉛筆画も再開しました。しばらくの間は、この鉛筆画に取り組むことになるでしょう。
太陽面の撮影に関してもそうですが、何もしないで一日を過ご過ごすよりは、体力も頭も使う太陽面の撮影は、少なくとも老化の防止には役立っていると思います。・・・とはいっても、救急車で運ばれるような状態では、それもあてになりませんね。 |
退院後の状況 |
6月25日(水) |
退院したのが6月12日(水)のことでした。以来、今日までで13日が経過しました。すっかり忘れていたのですが、入院時に使用したパジャマ等の請求書が届きました。今日、近くの郵便局に行って支払いを済ませてきました。
入院の費用も含めると、結構な出費でしたが、仕方がありません。このようなときのために、今まで貯蓄をしてきたのですから。それでも私共の年齢では、検査等が多かった割には、安い方なのでしょう。
退院直後は、サポートしてもらわないと、歩くことすらできませんでしたが、徐々に筋力も回復してきました。今も体に負荷をかけないように生活していますが、だいぶ本来の行動ができるようになってきました。
食欲も出てきたので、最近は食べたいと思うものが、退院時よりも少なくなりました。それでも、その時点で思っていたものは、通販で取り寄せてたりしています。最近では、宮崎県日南市名物の「おび天」を取り寄せました。日南市飫肥地区の郷土料理です。魚肉練り製品で、あげかまぼこに分類されます。
新鮮な魚のすり身に、手作りの豆腐と黒砂糖、味噌に秘伝の出汁を合わせて揚げた独特のてんぷらです。若い頃、宮崎市でプラネタリウムの仕事をしていた際に、日南市を訪れるとよく食べていました。
私共が休みの日には、日南高校の天文部の生徒たち数人が、私の自宅を訪ねてきて、話をして帰ることがよくありました。帰りが大変なので、帰りはいつも車で彼らを送りとどけていました。夕方の海岸線のドライブは、とても気持ちのよいものでした。そのうちのひとりは、現在、東京で暮らしており、今でも交流があります。入院中は、励ましてもらいましたので、とても心強かったです。
ほかにも、星仲間で心配してくださる方がいて、感謝しています。埼玉県の高等学校の先生からも、だいぶ励まされました。業界の後輩などもです。ありがたいことだと、つくづく思いました。
車の方ですが、運転してもよいという許可をいただきましたので、先日動かしてみました。近所に限定しています。17万キロ以上も走っているのに、とても滑らかです。たぶんこれが最後の車になるでしょう。20万キロ以上走っても問題なさそうです。
ピアノの方ですが、忘れてしまった部分は、いまだにクリアできていません。一度覚えたところを、再度覚えるのが馬鹿らしいという気持ちが先に立ってしまうからでしょう。これではいつまでたっても同じ状況なので、最近は少し真剣になってきました。鉛筆画もそろそろ再開予定です。
お取り寄せの通販ですが、今は、シュウマイを取り寄せていることろです。まだ到着していませんが、楽しみにしています。車の運転も徐々に距離をのばし、来月のどこかで横浜に出ようかと考えています。 |
太陽面撮影機材 |
6月22日(日) |
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Hα太陽面を撮影する機材です。望遠鏡はアメリカ製です。ダブルスタック(Hαフィルターを2枚使用するという意味です)仕様に改造してあります。 |
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カルシウムK線モジュールで、カルシウムK線で太陽面を撮影するときの接眼部です。赤いカメラの上が、モジュールです。 |
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撮影中のパソコンのモニターです。4Kのモニターを使用しています。画面がよく見えるように段ボールで、まわりを遮蔽してあります。 |
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白色太陽像の撮影の様子です。鏡筒TOA150B 赤道儀PENTAXMS-55i(自動導入改造機) カメラASI294MM Pro |
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手前が、白色太陽像の撮影機材、奥がHα太陽画像の撮影機材です。 |
通院 |
6月22日(日) |
昨日が夏至でしたので、今日の太陽面撮影では、鏡筒がだいぶ上の方を向いていました。気流の状態は、今の時期としてはさほどよいとは言えませんでしたが、それでも解像度の高い画像を得ることができました。赤道儀(PENTAX
MS-55i自動導入改造機)は安定して動作しています。
昨日は退院してから9日ぶりに、外来の患者として病院に行きました。午前9時前には病院に到着したのですが、全てが終わったのは12時過ぎでした。そのほとんどが待ち時間です。病院は、待たされる覚悟で行かなくてはいけませんね。せっかちな性格の私共には、それでも限界に近かったです。帰りに、いろいろ用事を済ませたかったのですが、最小限にとどめて戻ってきました。大変疲れたというのが率直な感想です。
最後に先生から、今回の検査結果について、これまでのデータや画像と比較して、話がありました。入院中にも聞いていた話が多かったのですが、今回は、動画や静止画、そして数値データを具体的に見せていただきました。
どうやら、救急車で運ばれたときには、私共は三途の川の畔まで行ってしまったようでした。今回、具体的にデータを見せていただいたことで、冷や汗が出てしまいました。かなり危険な状態だったようです。
そういえば入院中に、他界した父や母が何度か夢に出てきました。なんでこんな場面でと思っていましたが、まだこちらの世界に来てはいけない・・・ということだったのでしょう。ある程度覚悟はしていたのですが、退院できて本当によかったと思っています。
体調は、緩やかにですが、よくなっているということでした。ただ、私共の年齢ですから、完全に元に戻るということでもなさそうです。今日も太陽面の撮影を行いましたが、体に負荷をかけないように気をつけながら、今後も行いたいと思っています。
エコー検査をしてくれた先生が、私共の元気になった様子を見てびっくりされていました。少し雑談をする時間がありましたので、入院中の対応についてお礼を申し上げるとともに、私共の職業について話をしました。「どうりで、穏やかで丁寧な話し方をする方だな・・・」と思っていたそうです。うれしく思いました。
病院も含めて、日頃接する皆さんのほとんどは、私共よりも年齢の低い方々ばかりです。しかし、それでも私共は、極力ため口などは使わないようにしています。人それぞれに能力を持っているので、それに敬意を払うつもりで、あくまでも謙虚で接したいと思っています。
それにしても、この地域の皆さんは、話の仕方に共通の特徴があります。もちろん、私共もそのひとりなのでしょう。入院してよくわかりました。
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太陽面撮影の再開 |
6月20日(金) |
体調が悪くて中断していた、太陽面の撮影を再開しました。体に最も負荷がかかるのが、TOA150Bという屈折鏡筒の上げ下ろしでした。赤道儀をPENTAX
MS-55iに替えてから、鏡筒の上げ下ろしはやめることにしました。赤道儀の不動点までの高さが、今までよりも高く、20キロ近くもある、鏡筒を上げ下ろしするのが不可能になったためです。私共の体重も減ってしまったので、なおさらリスクがあります。
鏡筒は現在、赤道儀に載せっぱなしです。ただし、雨に打たれても大丈夫なように、TeleGizmosの望遠鏡カバーをかけており、また、対物レンズも湿気が入らないようにガードしています。赤道儀架台も含めて、使い終わると必ず、から拭きするようにしています。海が近いために潮風の影響を避けるためです。
鏡筒を上げ下ろししなければ、体には、さほどの負荷がかかりません。このところ天気も良いので、本来は梅雨明けにと考えていた撮影を前倒ししました。終わってみれば、たいした負荷もかからないので、体調が悪くならない限り継続できるでしょう。
久しぶりの撮影で、戸惑うことも多く、いつもよりもプラス1時間近く時間を費やしてしまいましたが、慣れれば徐々に短縮できるでしょう。赤道儀もやっと真価を発揮する状態になりました。脱調はいまのところありませんが、そもそもパワーがあるので、脱調はしないと考えています。とても安定して動作しています。また、この鏡筒を支えるには十分な強度であり、接眼部を触って揺らしてもびくともしません。
さて、円安に伴い、日頃から使用しているHα太陽望遠鏡やカルシウムK線モジュールは、いったいいくらくらいするのだろうと、調べてみて驚きました。とんでもない価格になっていました。これでは、太陽面撮影のために、これらの装置をそろえるのは大変だなと思った次第です。
幸いなことに、Hα太陽望遠鏡のブロッキングフィルターなどは、3本いつでも使える状態で所有しているので、いまのところ劣化の心配はいりません。また、カルシウムK線モジュールは、多少の劣化がありますが、撮影には全く影響しないレベルです。撮影ができなくなるまで、これらのハードウエアをメンテナンスしながら、大切に使わなくては、と思った次第です。
本日撮影した太陽面の画像は、こちらからご覧ください。久しぶりに撮影したので、Hα太陽望遠鏡のチューニングが甘かったようでした。 |
ピアノ練習 |
6月19日(木) |
21日間も入院していた間に、すっかり忘れてしまいました。記憶を頼りに、弾き始めましたが、途中でどうしても弾けない場面に出くわしました。2曲ともです。今まで何のために練習してきたのだろうかと、大変悔しい思いをしています。
解決策を調べてみましたが、よくあるパターンらしく、その部分の楽譜を見ながら、ゆっくり練習するのが近道だそうです。楽譜は読めないので、その部分の動画を見返しながら、進めることにしました。右手は覚えているのですが、左手の部分がうる覚えです。このようなことになるとは思ってもいませんでしたが、仕方がありません。
急ぐ理由もないので、ゆっくりと入院前の状態に戻したいと思っています。
パソコンのメールもサーバーに溜まってしまったようですので、削除するのには時間がかかりました。日常生活から離れると、元に戻すのが大変です。 |
緊急入院 |
6月18日(水) |
体調の不良に関しては、これまでにも記述してきたとおりですが、とうとう最悪の事態になってしまいました。滞在先の茨城県ひたちなか市の家から、救急車で運ばれたのは、5月21日(水)の深夜のことでした。
救急車の中では、対応してくれる病院を探すのに苦労していたようですが、最終的には日立市の病院に搬送されました。搬送されるまで、救急車のベットの上でしたが、その時間はだいぶ長く感じました。
病院に到着すると、さっそく診察が始まりました。レントゲン撮影などでさまざまな検査が行われました。医師の判断で、そのまま入院となりました。退院したのは、6月12日(木)のことです。このブログ「星雑記」の更新ができなかったのは、入院している間に何もできなかったためです。
それ以前から食欲がなかったことと、入院してから徹底した食事と水分量の管理が行われたため、入院前に比べて、体重が10キロ近くも減ってしまいました。退院してから2日後に風呂に入ったのですが、鏡で自分の体を見て、あまりの激やせぶりに驚いてしまいました。
病名を具体的に記述しませんが、大切な内蔵系の病気です。手術を覚悟しましたが、医師の判断で薬での治療となりました。おそらく手術に対応できない体になってしまっていたのでしょう。薬での治療が開始されました。21日間も入院したために、体力も気力も限界に達してしまいました。
医師に退院を打診したところ、その数日後に退院となりました。体調が戻ったわけではなく、これからは外来として、定期的に通院することになります。
入院するのは、こどもの頃以来です。そこで体験することの多くが初めての経験でした。現在は、体力を徐々に元に戻しています。また、食欲も少し出てきました。食事が制限された入院中、頭の中は、食べ物のことでいっぱいでした。あれも食べたい、これも食べたい・・・。ただ、実物を見ると、急に食欲がなくなってしまいます。今は、そのようなことはなく、徐々に食べられるようになりました。
ズボンはベルトをしないと、ずり落ちてきてしまいます。ここまでやせてしまったのかと思っています。急激に太らないように気をつけながら生活をしています。
庭に設置してある望遠鏡ですが、20日間以上、野ざらしにしたので(ただし、TeleGizmosの望遠鏡カバーをかけておきました)心配でした。退院したその日の夕方にチェックしてみましたが、雨に打たれた割には、光学系も赤道儀もきれいな状態でしたので、一安心です。何しろ屈折鏡筒も、赤道儀架台も、きわめて貴重品であるために、大切にしないといけません。
現在は梅雨の中休みに見入っているようです。ここ数日間よい天気です。部屋から、動かすことのできない望遠鏡を恨めしく眺めています。もう動かすのは無理かと考えていましたが、体力が徐々に戻ってきているので、考えが変わりました。おそらく、梅雨明け後に、体に無理のない範囲で太陽面の撮影から再開することになるでしょう。
車のことも心配でしたので、退院したその日に、エンジンをかけてみました。一発で始動したのでバッテリーは、大丈夫でした。車の運転はしばらく見合わせるようにとの指示ですので、当面の間は、定期的にアイドリングしながらバッテリーの充電を行うことにしています。本来は、近所を一周して、車全体を滑らかな状態で維持したいのですが、今はそれができません。また、誰かに運転を頼めるような車ではありません。車が大きすぎて(乗用車ですが、車種の末尾にLがつく、全長が5メートルオーバーのロングバージョンです)、運転には多少のテクニックが必要です。ほかのドライバーでは、ボディーなどをこすってしまうリスクがあるためです。
退院3日後から、ピアノに向かいましたが、弾けなくなっていました。今まで何のために練習してきたのだろうかと思っています。費やした時間を考えると、あきらめるわけにはいかないので、忘れたところを、再度動画でチェックするつもりでいます。時間がかかる作業です。弾けるようになったとして、何がどうなるわけでもありません・・・。
鉛筆画の方ですが、中断したままです。まだ描く気にはなれません。そのうち意欲が出てくるでしょう。描きたくないときに描いても、よい作品にはならないと考えています。
関市まなびセンターでの投影ですが、次回は7月5日(土)と6日(日)です。それまでに車の運転ができたとしても、岐阜まで走るのは今の状態では無理があるので、施設と相談して、対応策を考えてあります。すでにその方向に向けて動き出しています。ひとつだけ確実なことは、少なくとも7月の投影日に私共が解説に入ることはないということです。常連の皆様には、大変申し訳ありません。
さて、今の体調を配慮して、この先どのようにして生きていけばよいのでしょうか。人生の終わり方を模索しながら、それまでできるだけのことをするということになるのでしょう。年老いたプラネタリウム解説者の、最後の生きざまに関して、今後、この「星雑記」で考え方や日頃の行動などを記述していくつもりです。最後の悪あがきです。ただし、更新の頻度は少なくなるかもしれません。ご迷惑をおかけします。
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